自分だけの思いつき、など。

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...... 2020年11月17日 の日記 ......
■ 2020/11/16   [ NO. 2020111701-1 ]
Aさんは、会社の先輩である。というか、正確にはOBである。
私の3年くらい先輩。入社した直後から面識ができ、まぁおつきあいは長い。

氏はリーマンショック後の経営悪化時の希望退職に応募して辞めた。
その数年前から、本人曰く、うつ病を患って通院していたという。

私はしばらく地方の営業所にいて、戻ってきたら、それまでの花形部署からコンピュータ室の一員になって、請求書を会計システムに入力する仕事などをしていた。
氏はそこからさらに別部署に移ったあとに希望退職に応募したのだが、この時にも伝説を残した。1月末だか2月末だかで希望退職者数十名が一斉に辞めたのだが、その翌日も彼は出社してきて、周囲が呆然とした。
なんでも、退職のための引き継ぎというか作業というか段取が済んでいないというので某月1日にも出勤してきたのだが、翌2日も出勤してきた。
さらに翌々3日も出勤してきた。さすがにこの時には人事も放置できないとのことで対応し、また父親が会社に来て片づけなどをしていった。

その後数年つきあいは途切れていたのだが(私は、学校のクラスなどで一緒になった人とのつきあいは、クラス替えがあるとすぐに途切れる)、数年経ったある日、電話があった。
「もしもし、権之助君、久し振りだね、元気かい。山下達郎のコンサートに行かないかい?但し名古屋だけど」
「達郎ですか、プラチナチケットですね、ありがとうございます、行きます。え、名古屋?」
当時、弟を亡くして1,2年くらいだっただろうか。家の中はあまり明るくなく、私自身も前の部署でのトラブルから復活しておらず、そんな時に遠出を誘ってくれたので、自分の力ではできなかった外出、外泊もできるのと、人から誘われて外出することなどなかったので、「誘われたので名古屋まで行ってくる」というと、母親が喜んだ。

名古屋行きは、最初の一回目はまぁトラブルなどありつつもまぁ楽しかった。
クルマで名古屋まで遠出するのは初めてだし、ドライバーは彼(笑)。
行ったその日がコンサート。
どうにか間に合い、それから二泊する。今思うと、コンサート終われば翌日には帰ればいいのに、なんで二泊もするのだろうか。でもこの時はあまりそういうことは考えなかった。

この後、毎年のように行われる山下達郎のコンサートツアーに誘われたり誘ったりと参加することになる。
それこそ、北は青森、西は広島までおつきあいする。
名古屋にもよく行った。
ただ、段々と時間にルーズな性格が現れてくる。
11時に待ち合わせて出発、というのに、なかなか来ない。11時20分に電話があって「30分に着く」という。ところが30分にも来ない。電話もない。しばらく待っていると12時前に電話がある。そんなこんなでようやっと出発してコンサートホールに直行してギリギリ間に合ったこともある。

荷物が多いせいか、歩くのが遅い。宇都宮に行った時には、餃子の有名店で食事したが、リュックに手提げに、と手荷物を全部持って店に入る。普通クルマの中に入れておかないか?問いただすと「盗難がコワイから」。よくわからない。大荷物だから行動も遅くなるし、レジ前でもごそごそしている。かっこ悪い。


あちこち遠出する際には、コンサート後に現地に二泊する。余裕があればおつきあいする。私自身も、こんなことでもなければ泊まり掛けで外出することはまずなくなってしまった。だからまぁ貴重な機会ではあるので、できることならあちらこちら観光して見て回りたい。神社仏閣があれば行って御朱印もいただきたいし、美術館や博物館があれば見たい。しかし氏はそうではないようで、ただ目的もなくのんびりしたいという。
要は動きたくないんだろうか。

二泊ということは、コンサート翌日は丸々観光に当てられ、翌々日も帰るまでは観光できる。そんなに時間があるのなら、あちこち見て回りたいと思うのが自然だと思うのだがそれは人それぞれなのか。
むしろ私は、コンサートが終わったら翌日は多少観光したとしても、翌日には帰路につきたい。二泊するのならあちこち綿密に予定を立てて観光して回りたい。もう二度と来ることがないかもしれないから。

どうもここら辺から多少の齟齬がでてきたようなのと、母親が大病を患って泊まり掛けの外出はしたくなくなった。

そんな彼の最近のfacebookの書き込みを見る。
父親のボルボにばかり乗っているから自分のアルファロメオのバッテリーが上がったという。バッテリーが上がったのでJAFを呼んでエンジンかけてもらってディーラーに持っていくつもりだ、という。

え?クルマが2台あるのなら、バッテリーつないでエンジンかければいいんじゃないの?

父親は1月に大腸がん、8月にヘルニアの手術をしたということだが、父親が焼きそば作っている写真を掲載している。
曰く、母親はもう料理する体力がない、父親も気が向いた時しか料理しない。
そうすると、「いやいや、息子さんが作ろうよ」という書き込みがある。
すると、「いや、今日は外出する予定だったので」と言う。いやいや、そもそも自分の朝食を買いに出る予定だったでしょ。
こんな風に体裁を繕った言い訳をするのは見苦しいな、と思う。

しかし、自分もそうなっていないか?
こういうのって、自分ではわからないものだから・・・・

そんな氏は、前述のようにうつ病を患っていた時に退職という決断を下した。
こういう病の時には退職とか結婚とか離婚とかの大きな決断はしない方がいいと思うのだが、話を聞くと「前々から希望退職があったら辞めようと思っていた」そうだ。
辞めてから10年くらい経つのかな?その間、氏は一日たりとも働いたことがない。本人曰く、うつ病だから、ということらしいが、家が裕福だからでもあろう。
うつ病で服薬しているというのに、酒を飲んでいる。コンサート旅行の際には、現地のファンと交流会などがある。彼は人気者でもあり、よく飲んでいるが、いや、うつ病のクスリにはアルコールは禁忌では?
コンサートツアーの度に日本全国あちらこちらに行っている。曰く、東京のコンサートは取れない、というのと、マニアなので券さえ取れれば全ての公演をみたいらしい。
曰く、金がない、と時々言う。日干しになっちゃうよ、なんていう。いや、本当に金がなかったらコンサートの度に日本全国行けないし。
家が裕福だから働かなくてもコンサートツアーの度に全国行けるんだな、と状況を見れば判断はつく。でも本人曰く金がない。
先日彼は60歳になった(はず)。我が社を退職してから10年以上無職で、60過ぎたら普通の就職は困難だろうと思う。

なんかの時に「働かないの?」と聞いたことがある。実は、「結婚しないの?」とも聞いたことがある。

働かない方の答えはなんだったかなぁ。
うつ病の具合が悪くて、とか言っていたような気がする。本当なのかもしれないが、実は働く気がないんじゃないか?

なんか、見栄張った答えをするから、あまり好きじゃないんだな・・・

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